HILテストベンチでエンジンECUの開発や検証ができるように、ガスダイナミクスや燃焼過程の物理モデルとして 構成されています。 燃焼過程の物理モデルにより、クランク角に同期してシリンダー圧力とトルクが計算されます。 Themosモデルは、マルチインジェクションと着火遅れの影響を十分に考慮しています。 そして、吸気経路と排気経路のガスダイナミクスは、マニホールドとバルブを基にした、質量流とエンタルピー流に関する熱力学の平均値モデルとして考慮されています。 さらに、タービン、コンプレッサー、機械的結合部分とに分けてモジュールが用意されているので、ターボチャージャ、スーパーチャージャといった多様なモデリングが可能です。 クランク角ベースによる特殊な積分法を使用しているため、計算時間がエンジンスピードとは独立になるので、シミュレーションによるPCのCPU負荷は保障されています。 また、ステップサイズが1msec以上であっても、計算の安定性と精度の高さは保障されています。 排気ガス温度は、吸気経路と排気経路のガスダイナミクスに大きな影響を及ぼし、同様に燃焼過程にも影響を与えます。 シリンダ圧力がセンサー信号として、ECUで計測されています。 燃焼過程の物理モデルと詳細なガスダイナミクスのシミュレーションには、EGR、燃料噴射タイミング、ターボチャージャ、 排気ガス処理の制御に対してより正確な応答が重要になってきます。
このモデルは酸素吸蔵能力の劣化、ラムダプローブの空気漏れといった様々な排気システム異常をシミュレーションするのに適しています。 排気システムの標準設定には酸化触媒、ディーゼル微粒子フィルタ(DPF)、ラムダプローブ(計3個)のシミュレーション・モジュールが用意されています。 排気ガス処理とOBDを行うECUの開発や試験に適しています。 例えばインジェクターの噴射遅れによるシミュレーションをした場合、噴射遅れにより排気ガス中では未燃燃料の濃度が上昇します。 すると未燃燃料は触媒を通過する間に酸化され、この過程で温度が上昇し、一定の値を越えるとDPFの再生が起こります。 DPFの圧力損失は排気ガス流量率と充填状態の関数として表されています。 ECUはこの充填率とフィルタ再生開始時間を推定するために圧力損失を計測しています。 ![]() 3個あるラムダプローブ・モデルでは、個々の測定点において排気ガス濃度と温度が計測され、排気ガス空燃比、ラムダプローブの温度が計算されます。 また、ラムダプローブの電気ヒーターもシミュレーションすることが可能です。
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